幼少期から成人するまで、ひとりっ子で寂しかったことも困ったこともあまり無かった。
それは専業主婦の母がいつもそばに居てくれたからだし、少ないながら良い友達にも恵まれていたから。
ある友達は結婚して第一子を産んでから、周囲に「兄弟がいないと可哀想だよ」というようなことを言われたらしいけど、私は「親からの愛を一身に受けられて良かったよ」と伝えた。
実際、習い事や学校教育には時間とお金をかけてもらえたので感謝してもしきれない。
だから、例えば身体が弱い方や不妊の方もいる中で、無理して兄弟をつくる必要は全くないと思う。
ただ、ひとりっ子が大人になってから直面する困難があることは知っていてほしい。
特に、自分が独身のまま両親が亡くなると天涯孤独になってしまう。
私はまだ両親が健在だが、今でも不安でしょうがない。20代の頃からずっと悩んでいる。
・勤め先に届け出る緊急連絡先や身元保証人欄をどうするか
・賃貸物件を借りるときの保証人欄をどうするか
・病気で入院するときの身元保証人欄をどうするか
・スポーツジムや習い事先での緊急連絡先欄をどうするか
・自分の死後の事務手続きを誰にお願いするのか etc...
民間の保証会社に高いお金を払ってお願いするか、遠い親戚や友達にお願いするのか。
いずれにしても兄弟のいる方や配偶者や子供がいる方が悩まないことで悩まなければならない。
結婚していれば、子供を産んでいれば、この悩みから解放されたのかもしれない。
その先で、きっとまた別の悩みが生まれるだろうけど、今はただこの不安感から解放されたくて私はもがいている。